歩き始めはなんともないけれども、長時間歩いていると足腰の痛みやしびれが増してきて歩けなくなり、前かがみになってしゃがみ込んで休むとまた歩けるようになる、このような症状を間欠跛行(かんけつはこう)といいます。足の血行障害でも間欠跛行の症状が出ますが、腰椎の脊柱管狭窄(きょうさく)症という背骨の加齢による変化で、神経の通り道が狭くなり神経や神経に伴走する血管が圧迫されることでも同様の症状が出ます。長い間放置しておくと筋力が弱って足がまひしたり、排尿排便障害まで現れることがあります。脊柱管狭窄症はエックス線撮影や磁気共鳴画像装置(MRI)検査を受けて正確に圧迫の程度を診断し、早期に適切な治療を受けることが重要になります。
治療法には保存療法と手術療法の二つがありますが、重症の場合を除いては保存療法から始めます。次回は脊柱管狭窄症の治療法についてお話しします。