大腿骨頚部骨折とは脚の付け根(股関節)の骨折のことで骨粗鬆症による骨折の中でも寝たきりになる可能性の高い骨折です。通常は転倒や転落などで発生しますが、骨粗鬆症の強い高齢者の場合はじゅうたんの端に足を引っ掛けたり、少し捻っただけで折れることがあります。痛みで立てなくなったり歩けなくなった場合はほとんどがこの骨折を疑います。稀にレントゲンで判りにくい場合がありMRIを追加することもあります。治療は骨折前の活動性や全身状態にもよりますが、早期の離床・日常生活復帰を考えてほとんどの場合は手術適応になります。骨折型によって手術方法はさまざまですが、いずれにしても高齢者の場合は術前と比べると日常生活動作が低下しますので、骨折を起こさないように骨粗鬆症を予防する事が最も重要です。高知県の骨粗鬆症の検診率は全国でも低いと言われています。普段からの適度な運動に加えて、骨密度を調べ、特に閉経後の女性は骨の健康に注意しましょう。