突き指はスポーツ外傷の中でも特に球技スポーツにおいて多く見られる怪我のひとつです。その病態は軽い捻挫だけでシップを貼るだけでいいものや、中には骨折や腱の断裂、さらには脱臼や靭帯損傷を伴う手術が必要な突き指もあります。
頻度として多いのは指の先端にあるDIP関節の骨折と、真ん中のPIP関節の剥離骨折で、症状はDIP関節の骨折の場合は関節が曲がって伸ばせなくなり、PIP関節の場合は指の掌側が腫れて内出血するのが特徴です。軽視されがちな突き指ですが、適切な治療をしないと関節の腫れが長引いたり、拘縮して曲げたり伸ばしたりしにくくなることがあります。
受傷時の処置は突き指だからといって決して引っ張って直そうとはせずに、
以前にお話ししたRICE(ライス)処置でしっかり冷やすことが重要です。内出血=内側に出血する原因があるということですので、たかが「あおたん」と放置せずに、変形や内出血を伴うときは脱臼や骨折を伴うことがありますので、すぐに医療機関を受診することが重要です。