多くの方が首から肩にかけての痛みや張り感、重苦しさ、ひどい場合には頭痛や吐き気などの症状を呈するいわゆる肩こりの経験があると思いますが、肩こりのほとんどは特別な基礎疾患のない本態性肩こりと言われるものです。首から肩にかけてたくさんの筋肉がありますが、常に重たい頭や腕を支え続けているのでその筋肉の緊張が強くなって肩こりが起こります。特にデスクワークで長時間同じ姿勢をとっている、椅子と机もしくはパソコンのモニター位置のバランスが悪く偏った姿勢を続けている、カバンをいつも同じ側の肩にかけている、冷房なども原因となります。
しかし症候性肩こりと言われる基礎疾患に由来する肩こり、例えば頚椎症(頚椎の変形)や五十肩といった整形外科的な疾患の他に、高血圧などの内科的疾患や眼科疾患、めまいなどの耳鼻科疾患、さらには不安やイライラなどストレスが原因のことも少なくありません。肩こりで悩んでいる方はまずは整形外科で御相談下さい。次回は肩こりの治療と予防についてお話します。