間欠跛行(はこう)の原因となる腰部脊柱管狭窄(きょうさく)症の治療は薬物療法から始めます。まずは血流を良くするプロスタグランジンE1(PGE1)製剤やビタミンB12製剤を服用して様子を見ます。その上でコルセットを着用したり、日常生活の中で背中を反らさないよう腰に負担をかけない姿勢で過ごす工夫も必要になります。また、リハビリテーションにおいては電気治療などの物理療法も、その温熱効果で腰の筋肉の血流を改善することにより症状が楽になります。さらに腹筋や背筋をバランスよく鍛えると同時に、体幹部や下肢のストレッチを理学療法士の適切な指導の下で行うことも重要です。痛みが強い場合はブロック注射も考えます。
しかし、それでも効果が不十分で痛みや歩行障害が強い場合、筋力低下や排尿障害などのまひ症状がある場合には、専門医による適切な手術が必要になりますので、早めのご相談をお勧めします。